むごい冬のあと

厳しい冬が嫌いじゃなかった。

青白い夜の
サラサラと乾いた粉雪の広がりは
遠く見通す道を連想させて

氷点下の足跡が風に消え
来た道を、たとえ戻っても
それはいつも新しい道に思えた。

寒さが
身体を小さくして、体温を濃密にする

自分にとって
冬はむしろ、考え暖める季節だった。

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出版 ひりつく色

去年、本を出版するといいながら、
なかなか出来上がらず
自分自身も待ちつづけている。

いつ出るの、と
聞かれる時があるが、苦笑いしながら
もうすぐ出るはずだけどと答えて、いつなのかは、まだ解らない。

タイトルは「ひりつく色」

このブログを抜粋して書き足し、
原稿は預けてあるのだが・・・・・・

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春を待って

もの心の
たどれる一番遠い記憶の
          おぼろな空気感

手を強く引かれて歩いた春の陽ざし。

その感覚が、今も記憶の底の底に、
          溶けないものとして残っていた。

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